皆様は「フレイル」という言葉を耳にされたことがありますか?この用語は、加齢に伴う体の機能低下が、健康上の問題を引き起こしやすい状態を表します。特に、日本眼科啓発会議が着目したのは、この現象に「目」の問題を組み合わせた「アイフレイル」という概念です。「アイフレイル」は、他のフレイルの進行を促進する要因ともなり得ます。例えば、認知症の進行や骨折のリスクを高めるなどです。
年を取るにつれて、私たちの目は構造的、機能的に多くの変化を経験します。ストレスなどの外部・内部からの影響が加わると、視覚機能に障害が生じ始めます。初期段階では症状が現れないことも多く、放置すると視力の衰えが進み、視覚の低下を日常的に感じるようになります。この状態が進行すると、重度の視覚障害へと至り、回復が困難になることもあります。しかし、早期に発見し、適切な予防や治療を施すことで、症状の進行を遅らせ、症状を和らげることが可能です。目の健康も、早期発見と治療が健康寿命を延ばす鍵です。
以下に挙げる10項目のチェックリストで、2つ以上当てはまる場合は、アイフレイルの可能性が高いです。
✅ 目の疲れを感じやすくなった
✅ 夕方に視力が落ちることがある
✅ 時間の読書が減った
✅ 食事中に食べ物をこぼすことがある
✅ 眼鏡をかけても視力が改善しない
✅ 光に対して敏感になった
✅ はっきり見えるまでまばたきが必要
✅ 直線が歪んで見えることがある
✅ 段差や階段で躓くことがある
✅ 信号や標識を見落とすことがある
日本眼科啓発会議 アイフレイル啓発公式サイトより